今回は2022年10月10日のブログ、「凸版印刷の版(樹脂版)をつくる」の続きです。
樹脂版製造の動画は弊社ユーチューブ「平岡チャンネル」にアップしています。ぜひご覧ください。
(4) 平岡 コースター制作プロジェクト 第一弾 - YouTube
最終的にはコースターが完成するまでの工程を、詳しくブログや動画でアップしていきたいと思っています。
さて、コースターの製造工程は、ざっくりいうと
製版→印刷→抜き
ということになります。
前回は製版。
で、今回は、普通に考えて、「印刷」、と思っていたのですが、印刷の前の準備である、「版をメタルベースに貼る」作業が想像以上に大変で、手間がかかることがわかりました。
ということで、今回は樹脂版をメタルベースに貼るということについて書くことにしました。
版は、直接印刷機に貼るわけではありません。
「メタルベース」という厚い金属板に貼り付けてから、印刷機に固定します。
この、「版をメタルベースに貼る」のが、少しでもずれると、印刷がずれてしまい、製品ごとに印刷の場所がばらばらになってしまったりします。
版には「トンボ」と呼ばれる目印がついており、トンボに合わせて版を貼ればよいのですが、実は、これが難しいのです。
難しい理由は、私が職人さんから聞いた内容から考えると
①トンボ自体の幅が1㎜程度あるので、1㎜程度のズレがわかりにくい。
②トンボとトンボの間に目印がない。
という二つだとおもいます。
「1㎜くらいどうってことない。」と思う人もいるかもしれませんが、印刷や紙工での1㎜は結構大きいのです。
前置きが長くなってしまいましたが、本題の版をメタルベースにずれないように貼る手順を以下に書きます。
①トンボのど真ん中の間に細い線をひく
切れ込みを入れる。
大事なことは、トンボのど真ん中とど真ん中に切れ込みを入れることです。
1㎜の幅のど真ん中です。上下、左右で、十字になります。
当然ですが、切れ込みを入れるのは、版の裏面(凸凹のない方)です。
切れ込みを黒マジックでなぞり、アルコールで拭取る。
①の切れ込みに黒マジックが入り、細く、まっすぐな線が出来上がります。
②①の線とメタルベースの線をぴったり合わせて版を貼る
通常、コースターは6面で印刷するので、6枚の版を貼ります。
③ローラーで圧着させる。
これで、印刷前の準備が終わりました。
今回も、前回と同じ、コースター製造会社さんにご協力いただきました。
このブログと同じ内容の、動画も弊社ユーチューブ「平岡チャンネル」にアップ済みですので、ぜひご覧ください。
(4) ヒラオカメン コースタープロジェクト 第一弾 ②版をメタルベースに貼る - YouTube
次回こそ「印刷」です。